パソコンによる制御とマイコンによる制御


コンピュータの分類
●コンピュータを大きさで分類するとパーソナルコンピュータ(Personal Computer、パソコン、PC)、マイクロコンピュータ(Microcomputer  マイコン)などに分類できます。

 ※1個の集積回路部品のマイクロコントローラ(Micro Controller、MCU)をマイコンということもある。ここではMCUと、MCUに入出力回路を含めたごく小さなコンピュータシステムを総称して、マイコンとする。

 ※かつては、大型のコンピュータに対して小型のコンピュータをマイクロコンピュータ(Microcomputer)、あるいは個人が趣味で所有できるコンピュータをマイコンピュータ(My Computer)と称してマイコンと略することがあったが、現在ではPCに置き換えられており、これとは区別する。


マイコンについて
●マイコンの種類
・マイコンは、汎用または専用のものが、国内外各社から各種生産されています。
・制御学習として利用しやすいものとしては、MICROCHIP社のPIC(ピック)マイコンやATMEL社のAVR(エーブイアール)マイコンなどがあります。操作性や価格、入手性などの良さから、「JA制御 ヒダピオ システム」ではAtmel(アトメル)社のAVRマイコンAttiny2313(エーティータイニー2313)を利用しています。


●マイコンのピンとポート
・マイコンにはピンが数本から10数本あります。目印のくぼみの左側のピンを1番ピン、後は左回りに2番ピン、3番ピンと呼んでいきます。ちなみにAttiny2313は20ピンのマイコンです。


・それぞれのピンには役割が決められています。電力供給するためのVCC(+)とGND(−)、データの入出力を行うポートと呼ばれるピンがあります。

・Attiny2313には入出力ポートとして、Aポート(PA0-2)、Bポート(PB0-7)、Dポート(PBD0-6)があります。ただしマイコンのピンには複数の役割が決められていますので、全てが入出力ポートとして自由に使えるとは限りません。

※HIDaspx(USB-IOモード)では、入出力ポートとしてBポート(PB0-7)、入力ポートとしてDポート(PBD0、1、6)が使えます。



パソコンによる制御とマイコンによる制御
●コンピュータ制御を大きく分けるとパソコンによる制御とマイコンによる制御になります。

   ※指導の初心者は、まずパソコンによる制御を行いましょう。

●パソコンによる制御
パソコンに打ち込まれたプログラムを使って、制御対象を制御するのがパソコンによる制御です。 パソコンは、通常100V電源とつながれて使用されますから、コンセントのないところでは制御できません。
  (充電されているバッテリを使う場合は別) 大きな画面で、プログラムの内容を確認できます。 言語としてBASICやC言語を使っても、すぐに動作確認ができます。

パソコンによる制御

●マイコンによる制御
マイコンに書き込まれたプログラムを使って、制御対象を制御するのがマイコンによる制御です。 マイコンは、通常5V〜3V電源につないで使用しますから、コンセントやパソコンのないところでも制御できます。 プログラムされている内容は簡単には確認できません。 書き込むことができるのは機械語で書かれたプログラム(HEXファイル)だけですので、BASICやC言語で作成したプログラムをコンパイル(変換)する必要があります。
 
マイコンにプログラムを書き込み、3V電源を使って、単独で動作させています。

●マイコンによる制御を行う場合は、機械語ファイルを作成するためのソフトウェア(バスコンピやBASCOM-AVRなど)が必要です。
・マイコンによる制御の手順
(1)プログラムの作成…BASICなどで作成する。
(2)プログラムの保存
(3)コンパイル…機械語のプログラムへ変換する。
(4)書き込み…機械語のプログラムをマイコンに書き込む
(5)動作確認

※「JA制御 ヒダピオ システム」でのマイコン制御の手順
 

※「JA制御 ヒダピオ」では「アップロード」ボタンをクリックすることで全ての作業を行い、その内容を可視化しています。